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テニアンな話し(続き)♪

2016 - 11/06 [Sun] - 06:24

間もなくして、現地から
無償で土地を提供してくれるといった有難い許可が下りました。

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その寸法にあわせ絵を描き

20071007063749.jpg

模型を作るなどして、

20071007063833.jpg

徐々に形が決まってきましたが
大変なのは建立資金をどうするかです。

もともと積立金は少額しかありません…
神社界では東海地区に属する長野県
まずは神道青年東海地区協議会に共催者となっていただくことで
県内はもちろん東海五県の神職さんや神社庁また大きな神社
そして関係業者より寄付していただけるようにと
「趣意書」「企画書」「事業概要書」などを調え
予定図を添えての募財活動が始まりました。

お金が絡んでくると
元からあった外部の反対の声も更に大きくなってきます。

「靖國神社や護國神社があるのに
何で国外へ慰霊碑を建てるんだ?」

「ずっと維持しいくことが出来るのか?」など…

苦言を呈しながら寄付をしていただける方
もちろん苦言だけで寄付していただけない方もいました。

疑問の声や不安の声もある中
応援してくれる方々も数多くいました。

長野県神社庁も後援についていただき
靖國神社からも多額の助成金を戴けることとなり
神社庁また靖國神社公認の事業として着実に慰霊碑建立に向け
会議を繰り返しました。

また、塩尻市の伊藤石材さんからは鳥居を御寄付戴けるといった
有り難いお申し出も戴き
県内外の多くの方々のご理解とご協力により
なんとか目標金額を達成することが出来ました。

そして、いよいよ発注
玉垣に鳥居、台座に御社殿
玉垣・鳥居・台座は石製ですので重く
とても飛行機というわけにはいきませんので船で運び込みます。

御社殿はテニアンの気候を鑑みると
木材製は朽ちてしまう危険性がありますが
あえて木材製を選び、今後朽ちたら新しく…朽ちたら新しく…と
御遷宮に生きる神道の甦りの心を盛り込みました。

また、愛知県神道青年会さんより
岡崎産の御影石で作った狛犬を御奉納戴けるということで

20071008093209.jpg
(現地慰霊施設に建立させていただきました「狛犬」)

更に素晴らしい慰霊施設になるのではと
期待に胸を踊らせていました。

発注したものが完成し
平成15年1月サイパン上陸のための4つの許可
(難しいことはよく分かりませんが)のうち
一番難しかった最後の許可がおり
2月頭にはサイパン、中旬にはテニアンに
石造物が上陸するという知らせがあり
これでなんとか「第1回 北マリアナ諸島戦歿者慰霊顕彰事業」
を行う3月6日に間に合わせることが出来た…

と思ったら・・・

社殿を設置することが出来なくなるような
重大な事件が起こってしまったのです。

と言うのも、ある方より、
今までにない重みのあるお言葉を頂戴したのです。

「スーサイドクリフといったら、
テニアン島の中では1番人目に留まる所。
そこに神道形式のものを建てるのは良いけれども
しっかり維持をしないと、湿気は多いし、台風は多いし
金物は現地の人が盗っていってしまうし…。
現地には中国や韓国の人が多いから
社殿を置くと射撃の的にされてしまうこともある。
管理人を常駐させるなり
相当な覚悟で行ってもらわなければ困る」と。

ある方とは、県外の神主さんで
数十年前より南洋の島々で慰霊活動を行っている方で
当サイパン島・テニアン島でも遺骨収集活動や
「サイパン神社」「テニアン神社」の復興はもとより
政府の要人とも深くお付き合いがある方で
これまで苦言を戴いた方々とは比べものにならない意見
既に各島々で慰霊活動を行っている方からの
生の助言と捉えさせていただき、早速に会いに行き
更なるご助言を素直に聞き入れ
3月の慰霊祭に先立ち再度視察をするべく4人が現地へ飛び
最終確認をし、玉垣と説明板だけを建立して当日に備えました。

慰霊碑建立という話しが持ち上がってから2年弱
という短い期間で、準備不足の面も否めませんが
なんとか慰霊祭を斎行出来るまでに整いました。

たった一回だけの事前視察で
見落としてきたことも沢山有りましたが
有り難いご助言に寄りまして事前に対処することが出来
これからまた調査をする中で
残りの施設(鳥居と狛犬)を建てることにして現地に保管し
社殿は、最近中国人や韓国人が多く訪れるので
壊される可能性が多く、また屋根が銅葺きであり
現地の人に壊され盗られる危険性を多く孕んでいるということで
当面は神籬祭祀(当日御霊をお迎えし祭典)で
慰霊祭を行うこととしました。

20071009100247.jpeg
(平成15年3月現在)

慰霊団も、当初計画の100名とまではいきませんでしたが、
県内外より多くの参加者が集まりました。

当日は、始めにテニアン神社で奉告祭を行い

20071009100324.jpg
(テニアン神社での奉告祭)

引き続きスーサイドクリフで慰霊祭を斎行しました。

20071009100340.jpg
(平成15年度 慰霊祭)

2年目には、鳥居と台座
また愛知県神道青年会寄贈の狛犬も設置され
一段と厳かな祭典が出来るようになりました。

20071009100403.jpg
(平成16年2月の現地)
20071009101801.jpg
(平成16年 慰霊祭)

しかしながら、維持していくことは大変です。

月々の維持管理費用も
もともと資金のない神道青年会独自で守り続けていくことが
どこまで出来るかわかりませんが
現在では、神道青年東海地区協議会が
維持費分ほどの助成金を毎年補助して下さっています。

と、我々が現役の頃はなんとか維持していましたが
やはり長野県神道青年会としては維持するのが難しく
そこで、我々神青会のOBが立ち上がり
「常若肇國会(とこわかちょうこくかい)」という会を立ち上げ
長野県神道青年会の後を引き継ぎ
毎年慰霊祭を続けていくことに現在はなっています。

さて話を戻しますが…
外国ですから予期しなかった出来事も起こります。

20071009100635.jpg

北マリアナ諸島は、台風の通り道
ある強い台風で説明碑が倒れ壊れてしまったのです。

また、ある年には、近くにある慰霊施設が
中国人により破壊されたという報道があり
周囲2~30メートル四方の施設が壊された…
という報道でしたので
すぐ現地に電話をしたこともありました。

また、一般の渡航者より、尾が欠けている狛犬の写真を
(WBCの腹いせ…という説をつけて)
送ってもらったこともありました。

それでも私たちは、続けることが出来る限り当施設を守り
ここでの史実を、テニアン島に来る人々に伝えることで
これからの日本を支えて行くべく若者達に
先人への感謝の心を持ち続け
慰霊の誠を捧げてもらいたいと切に願っています。

その島で遊んではいけないということではありません…
碑文にもありますように
「幸せに元気よく今の世を生きている
『あなた』を見守っていて下さいます」のように
この島を訪れて元気よく遊んでいる姿を見せることも慰霊です。

ただ、元気で遊べる「今」があるのは
御先祖様のお陰であることを忘れないように
または時々にでも思い出してもらうきっかけとなり
そして靖國神社、または護國神社、招魂社、招魂碑
仏壇や神棚に手を併せてもらえれば…。

20071010094543.jpg

ここからは、昔の私たちの思いですが
せっかくですので残しておきます…

「実のところをお話ししますと
建立から10年以上経ち
長野県神道青年会にも建立当時の会員が少なくなり
当初の建立理由など知らない人がほとんど
当慰霊施設を維持していくのが大変…という声も多く
今後の在り方を検討している時期でもあります。

しかし、出来る限りは維持し続けていっていただきたい…
毎年の慰霊祭も続けていっていただきたい…
神道青年会員は、やがて定年を迎え卒業していってしまうけれど
神道青年会には必ず新しい会員が入り
新しい組織として存続していく組織であり
私たち個人個人はいずれ死んでいなくなってしまうけれども
未来、将来のことを考えると神道青年会という組織で
当施設を、当慰霊事業を続けていっていただくのが理想
そして、後輩達には同じ気持ちであって欲しいし
同じ気持ちをまだ見ぬ後輩達にも伝えていって欲しい
そう、思っています…広く、全国の同志達にも…。」

こんな思いを抱いていましたが、現在は常若肇國会が
この思いを引き継ぎ、同志を集い
毎年行っています。

20071010094603.jpg

当初は、我々神職やその家族だけではなく
遺族の方々や一般の方々にも参加していただきたいと
計画をしていましたが
日帰りで行けるような場所でもありませんし
それ相当のお金も日数もかかりますので
なかなか慰霊団の参加者も増えませんが
もし皆さんが他の旅行でテニアン島を訪れたら
是非スーサイドクリフへ行っていただきたいと思います。

たまたまテニアンへ観光で渡る方も多くいますが
スーサイドクリフへ行くと
必ず目に留まる場所に施設はありますし
説明板も見ていただけることと思います。

当初、奉告祭を斎行していた「テニアン神社」ですが
15年前とはサイパン・テニアンの諸事情も大きく変わり
サイパン-テニアン間に行き来していたフェリーはなくなり
日本-サイパン便の飛行機もセントレア発着がなくなり…など
時間的な制約もありここ数年斎行されておりませんが
機会があれば是非お参りして下さい。

サイパンへは行ったことがある人が多くいると思いますが

20071010094617.jpg

(今では乗ることの出来ないフェリー)

サイパンからセスナで飛行時間は約10分

20071010095216.jpg

サイパンのマニャガハ島も綺麗ですけれど
是非もう一歩足を伸ばしてテニアン島へ出かけてみて
そして史実に触れてみて下さい。

昔、この場所で何が起きたのか
本当は自分でお調べいただくのが一番ですが
私も経験があるように
それをするのはよほど興味を持ったときしかできません(汗

繰り返しになりますが、日本領であった頃
私たちの先々代の年代の方々が
この地に1万人以上も定住されていました。

戦争でアメリカに占領されることとなり
島の端へ端へと追いやられ
水不足の孤島ですから
真夜中に井戸へ水を飲みに行ったところを
後ろから銃撃されるなどしていましたから
捕まれば何をされるか分からないといった状況の中
捕虜になるくらいなら死んだ方が良い…と判断した島民が
サイパン・テニアンそれぞれの岬から
子供たちの背を押し後を追って自決しました。

「クリフ」というのは「岬」のこと
それぞれの岬から「天皇陛下万歳」を叫びながら飛び降りた
そのことから名付けられている「バンザイクリフ」
また「スーサイド(自決)クリフ」といった名前なのです。

20071011101356.jpg

くどいようですが、それはそれは美しい岬
紺碧の海と青い空そして白い波しぶき
その景色を見て昔そんなことがあったなんて
誰が想像できるでしょうか?

今の平和な日本、そしてテニアンがあるのも
そこで戦いその時を生きた
先人の皆様のご苦労ご尽力の賜物なのです。

テニアンだけでなく、グアムや硫黄島、中国やアジアの国々
日本本土ももちろん沖縄でも
その時を生きた
我々の御先祖様がいて今があるのです。

20071011103139.jpg

テニアンは遠くて行くことが出来ないかも知れませんが
靖國神社、各県護國神社や各郡市部招魂社
その近くをお通りになられましたら
このお話しを思い出していただき
ちょっと足を伸ばして寄っていただき
お参りしていただければ幸いに存じます。

戦争でお亡くなりになられた皆様の御霊安かれと
心よりお祈り申し上げます。。。

20071011102256.jpg

来年度の慰霊旅行は…
平成29年3月6日(月曜日)~9日(木曜日)
毎年行われていますので、一緒に行っていただける方は
私までご連絡をお願い致します。

駄文にお付き合いいただき、ありがとうございました♪

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